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2003.06.05

食品化学新聞 平成15年6月5日(木)

食品化学新聞 平成15年6月5日(木)

三愛化成商事(東京都港区、三浦健佑社長)は、農産物用鮮度保持剤「エチレン・コントロール」の一般ユーザー向け販売に乗り出した。同品は果物など農産物が排出するエチレンガスを、吸収・分解し、鮮度を保持する。業務用はすでにJAなどで採用されており、需要は増加しているという。一般用、業務用の両面で販売を促進する。

エチレン・コントロールは米国エチレン・コントロール社が開発した。米国パテント品で、アメリカ農業委員会に承認されている。三愛化成商事は日本および東南アジアの総代理店として販売を行っている。

成分は天然の鉱石である高純度ゼオライトと、少量の過マンガン酸カリとした。これらが、農産物の熟成・腐敗を早める原因となるエチレンガスを酸化させ、無害にする。これにより、一般家庭の冷蔵庫で長期間の保存が可能となる。業務用は貯蔵中や輸送中の鮮度劣化を大幅に遅らせることができる。

温度28℃、湿度60%の条件下でゴールデンデリシャスを使用し、同社が行った比較試験(=写真)では、同品を使用したものは24日経過しても劣化がみられなかったとしている。また温度28℃、湿度50%のなか、チンゲン菜で行った試験では、無使用のものは葉傷み・腐敗が進行し、全体に萎えて黒ずんできたのに対し、使用したものは7日間経っても軽度の葉傷みが確認されただけだったという。品揃えは段ボール、ケース内で使用する小袋タイプのほか、貯蔵庫などに吊り下げるフィルタータイプ、大型貯蔵庫のブロワー機の3種類とした。